「死なずに世間に背く手段」


修験道史研究』(和歌森太郎)は、歴史民俗学の教科書的な本のひとつですが、
序文のところに意外とラディカルな和歌森の言葉があったのを、いまなんとなく思い出しました。


「このようなこと(山に入ること)は、宗教家といわれるほどのものではなくとも、つい近代にも例があったように、世の中に対して非常な忿懣を覚えたものが、いっそ死んでしまいたいとはいいつつも、そうたやすくは死を決しかねるものが、死なずに世間に背く手段として、普通の凡人にもまじめに採り用い行われがちなことなのである」和歌森太郎修験道史研究』序文

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